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会員の声:辻 賢さん

「APMPの学びを基に、短期ではなく中長期視点で弊社全体の真の価値を届ける提案を実践する」

今回は、サイバーセキュリティ領域において、プリセールスエンジニア組織のマネジメントをご担当されている、辻 賢さんにお話を聞きました。 

APMP認定資格取得を通じてプロポーザルマネジメントを体系的に学び、アカウントプランニングやオポチュニティアセスメントを組織的に推進。近年は、AI活用を含めた提案プロセスの高度化にも取り組んでいらっしゃいます。

 

--APMPの会員になったきっかけを教えてください。

2022年当時、弊社のビジネスモデルが大きく変わりつつありました。 
従来の製品単体販売から、サブスクリプション型・プラットフォーム型へと移行する中で、提案の考え方そのものを見直す必要性を感じていました。 

その中で、 

  • アカウントプランニング 
  • オポチュニティアセスメント
  • 提案を戦略として捉える視点 

といった考え方を体系的に学べる場として、APMPに出会ったのがきっかけです。 


--会員になった当時のお仕事内容と、現在の取り組みについて教えてください 

プリセールスエンジニア組織のマネジメントを担当していました。サイバーセキュリティ業界には数多くのベンダーが存在し、日々さまざまなソリューションが登場します。これまで私たちが主に関わっていたのは、お客様が「どの製品を選定するか」という比較・検討の段階でした。その結果、どうしても機能比較に終始する提案が多くなりがちでした。 

しかし、脅威やテクノロジーが急速に進化する中、毎年個別製品の導入を繰り返すやり方では、お客様にとっても、私たちにとっても“自転車操業”になってしまいます。そこで私たちは、「計画段階」からお客様のサイバーセキュリティ強化に伴走するアプローチへと発想を転換しました。 

中長期的な視点でサイバーセキュリティ態勢を高めていくためには、個別製品ではなく“プラットフォーム”を軸とした戦略設計が不可欠です。お客様の計画段階からともに考え、最適なプラットフォーム活用を支援していくことこそが、私たちの提供できる本質的な価値であり、ビジネスとしても継続的に成長できるアプローチであると考えています。 

 弊社として重要なのは、「お客様にプラットフォームを最大限使いこなしていただき、継続的にセキュリティ価値を生み出していくこと」だと捉えています。  

 
--APMPから学んだことで、実務に取り入れていることは何ですか 

まず定着してきたのは、アカウントプランニングです。 
これにより、中長期のパイプラインを意識した提案活動ができるようになりました。 
また、 

  • オポチュニティアセスメント 
  • オポチュニティレビュー

といったプロセスを通じて、 
「情報が十分に整理されていない案件は、次のフェーズに進まない」 
という判断ができるようになった点も大きな変化です。  

 

--ソフトスキルへの取り組みについて教えてください 

提案活動では、技術や製品知識といったハードスキルだけでなく、

  • ヒアリングの仕方 
  • 意思決定プロセスの理解 
  • 顧客の関心に合わせた伝え方 

といったソフトスキルが重要だと考えています。 
そこで、MEDDPICCを取り入れたオポチュニティアセスメントや、
ヒアリング力・思考法をテーマにした社内の勉強会を始めました。

※MEDDPICCとは、Metrics / Economic Buyer / Decision Criteria / Decision Process / Identify Pain / Champion Paper Process / Competitionの頭文字をとったもので、案件を「感覚」ではなく再現性のあるチェックリストで評価するための方法論 

 

--AI活用について、現在どのような取り組みをされていますか 

生成AIやAIエージェントを、提案プロセスの中でどのように活用できるかを検討しています。 
具体的には、

  • 業界ガイドラインとの整合性確認 
  • 提案書やレビュー観点の補完 
  • ペルソナに応じたセールスピッチ検討 

など、人が行う判断を支援する形での活用を想定しています。 
最終判断は人が行う前提で、提案の質と効率を高めていきたいと考えています。

 

--APMPの会員であることで得られているメリットは何ですか  

資格そのものというよりも、共通言語を持てたことが大きいと感じています。 

  • なぜこの案件に時間をかけるのか 
  • なぜアカウントプランが必要なのか 

といった点を、感覚ではなく構造として説明できるようになりました。 
これは、組織で提案活動に取り組むうえで非常に重要だと感じています。 

 

--今後、APMPの学びをどのように活かしていきたいですか

プリセールスを起点に始めた取り組みを、 営業やカスタマーサクセスなど、他部門にも広げていきたいと考えています。 
APMPの学びは、 

「提案書の書き方」ではなく、 
提案活動そのものをどう設計するかを考えるための基盤です。 
引き続き、組織として提案力を高めていく中で、APMPの考え方を活かしていきたいと思っています。 

また、今後も日本支部の勉強会やイベントに積極的に参加し、他社の取り組みや最新事例などを勉強させていただきたいと考えております。 

 

(インタビュー実施日: 2026年3月9日) 
※プロフィールはインタビュー当日の部署名・役職名を掲載